バルサルタン事件 概要と滋賀医科大学の実態 [スキャンダル]
降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の
臨床試験疑惑で、滋賀医大の研究行動規範委員会は31日、
「論文に使われた患者データの約10%が
カルテの数値と一致せず、一部でバルサルタンの効果が
強調される方向になっていた」
とする調査結果を発表した。
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今回、都合の良いデータとなるように操作したことを認め、
「論文には問題が多く、撤回(取り消し)した方がよい」
との見解を示したようだ。
このバルサルタンに関する一連の疑惑で
論文の科学性が否定されたのは、今回の件で、
東京慈恵会医大、京都府立医大に続いて3大学目となった。
学長の馬場忠雄が記者会見で
「社会を騒がせ、深くおわびしたい」
と陳謝している。
大学は研究責任者で副学長でもある
柏木厚典(あつのり)付属病院長の処分を検討中のようだ。
滋賀医大の研究チームは、
高血圧の2型糖尿病患者150人を対象に
2003年から試験を始めていた。
その後の07年に、バルサルタンを服用すると
腎機能が改善すると米糖尿病学会誌で発表している。
今回の調査でカルテが残っていたのは101人分で、
1カ月ごとに半年間調査を行っていた。
今回、論文と照合した計661のデータのうち、
約10%もの計測結果が一致しなかった。
特に重要となる6カ月目のデータは、
不一致率が目立って高かったようだ。
バルサルタンに都合のよい不一致が多く、
調査委は「不自然で、恣意性が否定できない」と結論付けた。
今回の試験には、慈恵医大、府立医大で
統計解析を担当したとされる
製薬会社ノバルティスファーマの社員(既に退職)に加え、
この社員の部下だった社員(同)も多く参加していたようだ。
社員は、試験実施計画書の作成段階で助言を行い、
部下は数値計算やグラフの作成の補助などを担っていた。
元社員と部下は「データ操作はしていない」と証言してはいるが、
調査委は「利害関係のある企業の社員の参加に問題があった」とした。
企業のメリットばかりを目指したことにより
最悪な結果を生み出してしまったということだろう。
今後の企業のあり方や株主からの制裁が下るのは、
覚悟しておいたほうが良いのは火を見るより明らかである。
臨床試験疑惑で、滋賀医大の研究行動規範委員会は31日、
「論文に使われた患者データの約10%が
カルテの数値と一致せず、一部でバルサルタンの効果が
強調される方向になっていた」
とする調査結果を発表した。
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今回、都合の良いデータとなるように操作したことを認め、
「論文には問題が多く、撤回(取り消し)した方がよい」
との見解を示したようだ。
このバルサルタンに関する一連の疑惑で
論文の科学性が否定されたのは、今回の件で、
東京慈恵会医大、京都府立医大に続いて3大学目となった。
学長の馬場忠雄が記者会見で
「社会を騒がせ、深くおわびしたい」
と陳謝している。
大学は研究責任者で副学長でもある
柏木厚典(あつのり)付属病院長の処分を検討中のようだ。
滋賀医大の研究チームは、
高血圧の2型糖尿病患者150人を対象に
2003年から試験を始めていた。
その後の07年に、バルサルタンを服用すると
腎機能が改善すると米糖尿病学会誌で発表している。
今回の調査でカルテが残っていたのは101人分で、
1カ月ごとに半年間調査を行っていた。
今回、論文と照合した計661のデータのうち、
約10%もの計測結果が一致しなかった。
特に重要となる6カ月目のデータは、
不一致率が目立って高かったようだ。
バルサルタンに都合のよい不一致が多く、
調査委は「不自然で、恣意性が否定できない」と結論付けた。
今回の試験には、慈恵医大、府立医大で
統計解析を担当したとされる
製薬会社ノバルティスファーマの社員(既に退職)に加え、
この社員の部下だった社員(同)も多く参加していたようだ。
社員は、試験実施計画書の作成段階で助言を行い、
部下は数値計算やグラフの作成の補助などを担っていた。
元社員と部下は「データ操作はしていない」と証言してはいるが、
調査委は「利害関係のある企業の社員の参加に問題があった」とした。
企業のメリットばかりを目指したことにより
最悪な結果を生み出してしまったということだろう。
今後の企業のあり方や株主からの制裁が下るのは、
覚悟しておいたほうが良いのは火を見るより明らかである。